2013年11月7日木曜日

2013年10月14日(月)沿岸部視察 後編

気仙沼から石巻に移動し漫画喫茶に一泊、三連休の最終日も沿岸部にいってました。

石巻専修大学
自衛隊やキャンパーでごった返していた校庭も学生が運動する元の姿になっており、
 近くにあったがれきの一次集積所もすっかり更地に、
 ボランティアセンターがあったことはもう昔のことの様

■北上大須地区
広大な敷地に流れ込んだがれきの撤去は今年の田植えに間に合い、稲穂が頭を垂れ、早いところでは稲刈りが完了している田んぼも見られました。
 2013.10.14
 2011.11.12

 ボランティアで入ったころは休耕田として担い手を探していたのですが、見つかったという事になります。
 おそらくではありますが、この先や反対側の水田地帯はまだ復旧作業続いていたことから、作付地を探していた農家が出てきているという事で、担い手が見つかったのではないかと思われたのですが、真相はわかりません。

■旧北上町石巻市庁舎
石巻市役所北上総合支所が左手に、道を挟んで右側に吉浜小学校道があった場所
 (2013.10.14)
 (2011.7.31)
ここも避難場所になっていたにもかかわらず、大津波に襲われわずかの生存者を残し避難した人たちが無くなった
更地になって小学校側に慰霊碑、犠牲になった方の名前が刻まれています。
 (2013.10.14)
 (2011.7.31)

ダンプが往来する道が校庭のど真ん中を通っているという事は、見た目には分からないでしょうね。

■大川小学校
震災後にたくさんの報道により有名になったので、行ったこの日も引きっきりなしに弔問者が手を合わせカメラを向けています。
 校門を利用した祭壇とは別に、校庭に慰霊碑ここにも小学校の児童とこの集落で犠牲になった方の名前と年齢が刻まれています。
僕と大して歳の変わらない人、僕なんかよりもっと若い人、たくさんの方の名前がありました。

■雄勝
震災の年に行ったときは日が落ちかかっていて、電灯もないうす暗い中ビルの上に大型バスが乗っかっている。
 暗さが被害の恐ろしさを何倍にも膨れ上がらせた場所でした。
その集落も更地になってました。
 恥ずかしいことに震災前に来た覚えは無く、ホタテの養殖が盛んであったことは初めて知りました。
 その場で食べるものは一応アイスだけという体裁でしたが、「生簀のホタテを食べさせてもらえないか」と店のご主人にお願いするとその場で剥いてくれました。
 貝紐に醤油をたらすと身が生きてるように縮み、その新鮮さがとびっきりなことが分かります。
噛むとコリコリとした歯ごたえとつるつるとした表面、素晴らしい食感に驚きつつ、貝柱の身が柔らかくて甘い。それらをつるりと飲み込む快感に浸ります。
 こんなうまいホタテは食べたことない驚きの味でした。
昆布を買ったらホタテ代は”旅の思い出に”とまけてくれました、ご主人ありがとうございました。

■女川
 大方の建物の跡地は更地にしてましたが、横倒しになった建物の数棟は津波の威力を見るものとして解体されていませんでした。
    普通、鉄筋コンクリート造は地盤に強固な基礎や杭を打ち込んでいて、その重量もあるので水圧で横出しになるという事はあり得なかったことなんです。
  ここは遡上高が高く建物にかかる波の力が想定されたものを超えたということで、建築的な視点から注目をあびたことも現存させている要因だと思われます。
ただここも、震災の傷跡を消してしまうのか保管するのかはまだ検討の半ばだそうです。

今回も”おかせいさん”で魚を買って帰りました。


■鯨缶跡
タノンティアでは何度もこの場所を訪れていましたよね。
 道の向こうにはうず高く盛られていたがれきは無くなり更地になり、以前のような水産業者の倉庫街に戻っていく感じです。
 そしてここは、巨大な練り物に大量の蛆虫が這いつくばっていた場所、
 それから、鯨缶を模して造られたタンクはありません。
 人が戻り損ねた土地には、復興事業に訪れる労働者向けのプレハブで作られた簡易宿目立ってました。

■門脇地区”がんばろう石巻”
この付近は平らになるだけでなにかに変わる気配がない。
 2013.10.14
 2011.5.8
 そして、モニュメント的なものが増えていて、ボタンを押すと震災直後の映像が出る機械が登場
ここ最後に今回は帰りました。

終りに

 今回思ったのは、がれき撤去などの復旧作業は迅速な対応で思ったより早めに進んだけど、
それ以外の慰霊・賠償・補償・教訓の保存・復興プランはその土地に固有の問題として存在していて、一概にまとめきれない。
 とても複雑で、被災者ではない僕らはそれらにどう対峙すればいいのか分からなくなりそうだ。
でも、現地では前進するために声を上げている人、頑張っている姿を見てもらいたい人がいて、もしかすると助けを必要としている人にマッチングさせられるかもしれません。
 おせっかいになるかもしれないけど、行ってみることで知ることのできる情報はニュース情報より貴重で、現地の人の声を吸い上げるきっかけになるかもしれません。

 機会があったら沿岸部を回ってみませんか。

PS
帰宅し、女川で買ってきたさんまであら汁&炊き込みご飯、鯵で南蛮漬け、気仙沼の日本酒で一人打ち上げ

美味しい魚があるっていいですね
 日本酒は「金紋両国」の「UMI」アルコールが低めで飲みやすいですよ。

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