2015年11月7日土曜日

2015年11月7日(土) 常総市水海道新井木地区

11月7日(土)常総市水海道新井木地区
土曜はやっぱり渋滞する、と言っても今日は8時半には駐車場に着きました。
結構ガラガラだなぁ…

着替えて受付に行こうと思ったら、アレ!前回と違い、場所が小さくなってる。
しかもマッチング待ちのテントも小さく、人も15人くらいで既に出発するチームも。速い!


車両提供者は3人だけ。
少ないので車両が提供できるのであればお願いします、と言われます。
まぁいいんだけど、結局大幅に待つことになるんだろうなぁ~と思ったら予感は的中。
25名、20名とどんどんサテライトに派遣されています。
確実に自分の後から来た人が先に向かうという。
どうしよう、キャンセルか…と思った矢先、名前が呼ばれる。

「個人宅の家の中のワラ掃除」
「家の中?敷地?」
「行ってみないとわからない」

継続のニーズのようですが、継続だったら前のチームがきちんと明確に書いてくれないと困りますよね。何をしていいか分からないし、道具も何が必要か…

今日は千葉から来られた職人系の男性二人との作業。
一人は鎌ヶ谷、そしてもう一方はソフトバンクの野球の二軍練習場のあるところだそうです。柏の方なのかな。もう何回かやっているのでベテランです。

場所は地元でも有名な建設会社だと思われます。場所は水海道、新井木地区。近くに八軒堀川があり、鬼怒川から逆流して溢れかえってしまい、漂着物が流れ着き中々水が引かなかったという地域です。
太陽光発電のパネル!
このお宅は感謝状が所狭しと事務所に飾ってあり、これでもほんの一部なんだよ~、と
72歳の社長が教えてくれました。
ニーズは家の周りや庭の細かなワラを除去すること。
その他、倉庫に入ってるゴミなどを除去すること。
見ると結構細かいワラが庭の小石の上に散乱してあります。
砂利の上のワラは除去しにくいことこのうえなし

一通りは除去したけど、小さいワラが結構まみれていて…
結構これは大変です。最近僕はワラと相性抜群ですが、
小石とワラは相性が悪く、履いてると小石が一緒に混ざって来てしまいます。
そのうち小石の下にワラが混ざってしまいます。

社長夫人も出てきて色々と話しをしてくれました。
やっぱり被災地では色々と話を聞くことも大切なことです。
さて、作業の方ですが、とにかくまずは竹箒でワラをある程度あつめて、
あとは全て手で取り除く。
結構根気のいる作業ですが、コツを掴めばわりとできます。

三人、それぞれ何も言わなくとも持ち場を決めて作業にかかります。

皆さん、丁寧な作業をされているので安心します。
昼は椅子とテーブルのある事務所を使わせてもらうことに。
社長が来られて当時の色々な話をしてくれました。

◯まず特別警報が出たけど、まさか水が来るとは思わなかった。
◯少し川に近い家がどうやら浸水したと言う情報を聞いて、二階に逃げた。
◯犬が下に居ることに気づき、、下に行ったらすでに腰のあたりまで水が来ていて焦った。
◯大きい犬はたがえて二階に連れて行き、小さい室内で飼ってる犬を運ぼうとしたらちょろちょろ動くのでそれが原因で転んで腰を打って痛めてしまう。
◯雨が降り続き、二階から下を見たら駐車場の屋根しか見えなくなっていて恐怖を感じる…
◯家の周りの三本ある電信柱にとにかく漂着物が絡まったりして溜まっていて、中々外に出れそうに無かった。
◯家の一階部分は全て浸水して家電など全てだめになった。、
◯一番困ったのは、最初に入ってもらったボランティアが掃除した時に、事務所の書類を捨ててしまい、決算が終わった精算書みたいなのも全て捨ててしまったらしく、8月に決算したものが、未だにまだ全て処理しきれていないとのこと。コレに関しては別に怒ったりはせず、もうグチャグチャになっていたからどこに何があるのかわからない、とのことでした。

早い段階でボランティアに入ってもらったため、家の中のものは結構早めに片付いて、臭いなどは全く残ってない状態なので助かったと言ってました。

そして八丈島に別荘を建てて年に数回行ってる話なども聞きましたが、一番驚いたのは、鬼怒川がこの地域で氾濫したのは遊水地の役割になっていたのでは?と言う内容でした。
もっと下流に行けば人口も多く、このあたりならまだ少ないから仕方ない選択だったのかも、と言ってました。本当にそうだとしたら恐ろしい話です。
人口の多い少ないで遊水地として、言い方悪いけど見捨てられた地域と思われてしまうのでは、と。

やっぱり個人宅に伺うと色々な話を聞くことができます。
話すことによってスッキリしてもらえれば…とも思います。

さて、午後は残ったワラの掃除、そして花壇の雑草取り。

草むしり…なんかやったことあるな、と思ったら、Rerootsでやった。懐かし感覚です。
庭の草を取る時に、雑草の中でも残しておくモノがあるようで、その説明を受けます。庭掃除はうっかり抜いちゃいけないものを取ってしまったり、他の家のを抜いてしまうとトラブルになりますから注意が必要です。
これは綺麗な白い花が咲くから取らないで欲しいと言われたヤツ。
花壇…実は思わぬブービートラップがあり、細心の注意を払います。
これを握ったら大変です。
安心して下さい!モザイク入ってますから
午後の休憩があると、「やばい、あと一時間だ…」と焦りを感じるのは毎回のこと。とにかくなんとか終わらせたいと言う思いはみんな一緒です。

3時で終了。片付け。
奥の葉っぱはとらないでって言われたヤツ

頑張ってもこれだけか…

綺麗になりました

窓の横のラインまで水がきたようです


終わったらどうぞ~とお茶に誘われます。
水海道で有名な「荒井パン屋」というお店のこしアンパンを持ってきてくれます。わざわざ電話を入れて予約して買ってきて下さったようで、ありがたくて思わず涙がでそうになります。

ふわふわのパンの中にはこしあんがたっぷりと入っており、昔懐かしい、そして優しい味がします。
一個食べてみんなで美味しいと言っていると、もう一個あるから、どうぞ、と。いやいや申し訳ないので、と断ったら、せっかくだから…と包んでくれます。
田舎の優しさ。人をもてなすことを決して厭わない。本当にありがたいです。

さて、ボラセンに戻り解散に。
今回は長靴は洗いませんでした。前回洗ったらクレゾールみたいな臭いが車内充満して大変なことになったからです。

高速無料化の申請は建物の中で。
だんだん小さくなってきてるのを実感。
社協ってやれることとやれないことあるから、田んぼの中のガレキのニーズは受けないと聞きました。あとは土地の人間で…と言うことだとしたら、まだまだボランティアがやらなきゃいけないことがたくさんあると思います。

被災された方は土日くらいゆっくり休んで欲しい。と切に思います。
いくらボランティアやって疲れたと言っても、自分達には帰れる家があるのだから…

最後に…社長がポツリと一言…「高いとこに住んだ人の勝ち…」
なんか切なくなりました。

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